2016.12/13(Tue)

Beloved


お久しぶりでございますm(_ _"m)
すっかり、うっかり風邪をひきまして。
やっと復調の兆しがチラホラと見えてまいりました(^▽^;)
皆さまも、たかが風邪と侮らず、体調管理にはご注意ください。
今年はインフルエンザもノロウイルスも、元気いっぱいのようですよ…(´・ω・`)


そして、10日遅れではございますが…。
西門さん、HappyBirthday♪…てことで。
『Be with You…』からのスピンオフSSを書いてみました♪

時期の設定としては類とつくしの結婚後。
過去を振り返りつつ、やっと前向きになった西門さんです(笑)

よかったらご賞味あれ♡


☆--:*:--☆--:*:--☆--:*:--☆--:*:--☆


『Beloved』

愛すべきは誰か?
心に問う…答えなど、わかっているのに。



**



一期一会。
茶道を嗜む者なら知らないわけもない言葉。

『数多の出会いも一瞬の出来事。
 次いつ会うともわからない、だからこそこの出会いを大切に…』

その教えは何も茶室に限ったことではない。
俺なりの解釈の元、続けてきた夜遊び。
けれど、類と牧野の幸せそうな姿を見てから、去来するのは空虚感。
一時の快楽を求めていたのは身体だけで、心の奥底では深い繋がりを求めていたことに気付く。

けれど、気付いたところで何も変わらない…と、思っていた。





ある夜。
いつものクラブで会った、馴染みの女。
いつものようにすり寄ってくると、鼻孔を擽る甘い香り。
ふんわりとした優しい香りは、どこか懐かしさすら覚える。

「…その香り、いいね」

「ん?これ、サンダルウッドよ」

「へぇ…白檀か…ずいぶん古風なの、使ってるんだね」

「これね、AquaParfaitの新作なの。いい香りでしょ?」

「AquaParfaitか…」

そのフレグランスの名前を聞いて、このデジャヴの訳に思いつく。
AquaParfaitはあの子の勤める会社の商品。
そして…これはあの日、あの子の残していった香り。

「…その顔は、誰を想ってるのかしら?」

クスッと笑みを浮かべる、その口元にキスを落とす。
目を閉じて抱き締めれば、あの子がこの腕の中にいるような錯覚。

ー 西門さん…

柔らかく、優しい声音。
幼さの残る、あどけない笑顔は変わらない。
けれど、切なそうに微笑んだ表情は、確実に大人の女性へと変わっている。



サラと別れた朝。
ビルの屋上で彼女に告げたあの言葉を、まだ覚えているだろうか。

『優紀ちゃんを恋愛対象に見ることはできない』

お互い、遊びと割り切って、たった1回だけ肌を重ねた。
けど、そんなことがあっても、俺たちの関係は変わらなかった。
俺の遊びも、彼女の純粋さも、何も変わらない。

あれから、彼女は何人の男に抱かれたのだろう。
あの笑顔も、柔らかい肌も、温もりも。
切なげに俺を呼ぶ声も、熱い吐息も。
俺だけが知っているわけではない。
そう思うだけで、胸が苦しい。

面倒な恋愛は苦手だ。
俺は類のようにはなれない。
あの子を想いながら、別の女を抱いているくらいが丁度いい。
空っぽな心なんて、今に始まったことじゃない。



クスッと漏れた笑み。

「心、ここに在らず…ね」

「…え?」

「わからないとでも?」

責めるでもない、すこし寂し気な声。

「一途な西門くんも魅力的よ?」

「…そんなんじゃねぇよ…」

ふと、類の言葉が頭を過る。


『総二郎…一期一会もいいけどさ。
 本気で惚れた女抱くのって、全然違うと思うよ』


そんなの、俺のキャラじゃない。

ー 本気で惚れたって…お前らみたいに結婚できるわけじゃねぇ…

無意識に漏れた溜息に、女は小さく微笑む。

「…西門総二郎も年貢の納め時かしらね?」

チュッと頬に触れるだけのキスを残し、女は人混みへと消えた。


離れていった白檀の香り。
それはまるであの子が俺の元から離れていってしまうようで。

ー 何か…胸が、痛い…?

これまで、数え切れないほどの出会いと別れを経験した。
罵倒されたことも、頬を張られたことだってある。
それでも、すべては『一期一会』だと気にも留めなかった、のに。

この胸の痛みは。
無意識にかけた心のブレーキに、動き出そうと抵抗する『想い』。
その摩擦に心が軋む。

「…ったく、何なんだよっ」

吐き捨てるような呟きも、溢れる音の渦にかき消される。
すっかりぬるくなった酒を一気に呷るが、味気ないただの水にしか感じない。
酔えない酒をこれ以上飲む気にもなれず、空になったグラスをカウンターへと戻し、店を出た。



12月の寒さが肌を刺す。
人肌が恋しいと思うのに、心はたった一人の温もりを求めている。
あの日の『一期一会』。
その温もりが身も心も満たしてくれるのだという確信に、自嘲が漏れた。

「一途な俺も悪くない、か…」

白い吐息と共に、消えた言葉。
けれど、消えない想いがあることに、気付いてしまった。
そのブレーキを外すのは簡単で。
まるで、類の運転する車のように、メーター全開で走り出す。

「…類になんか、負けてられっかよっ!」

あいつらに負けないくらい、俺も幸せになってやる。
彼女…優紀ちゃんと一緒に、な。



~Fin~


☆--:*:--☆--:*:--☆--:*:--☆--:*:--☆


こんな感じですが、いかがでしょう?
え?物足りない?(笑)
まぁ、リハビリ的なSSなので、続きはまた後ほど~( *´艸`)

いろいろ書きかけのものもありますし、これからちょっとずつ更新していきます。
TOP記事に『更新履歴』をUPしていきますので、たまに覗いてみてくださいませ♪

ではでは、次の更新をお楽しみに~♡


皆さまからのコメントや拍手、本当にありがとうございます♪

にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ






テーマ : 二次創作:小説 - ジャンル : 小説・文学

16:00  |  【2016.総誕】Beloved  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑
 | BLOGTOP |