夢見月~Primavera~

いろいろ妄想中(´▽`*)♪



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プロフィール

聖

Author:聖
夢見るオトナ目指してます
いつまでも恋していたいね

・゚・。+☆+。・゚・。+☆+。

二次小説を書いてます。
【花より男子】
花沢類がスキ♡(*ノ∀ノ)

他にもボルテージ系の女子ゲーネタで書く予定!

原作者様及び出版社様、ゲーム開発者様とは一切関係ありません。

無断転載や複製、配布は許可していません。

 あくまでも『二次小説』であることをご理解の上、ご覧くださいませ"○┐ペコッ


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THAT NIGHT【Cap.26】

無事、インフルエンザから復活です(`・ω・´)
たくさんの方から温かいメッセージをいただき、本当に感謝しています(*^-^*)
ありがとうございました!


こちらもそろそろ終わりが見えてきましたね…。
再会に向けて、ラストスパートですよぉぉぉ♡


☆--:*:--☆--:*:--☆--:*:--☆--:*:--☆


偶然か、運命の悪戯か…。
止めたはずの歯車が再び動き出す。
見えない力によって…。



「あ、松木さん!ちょっと!」

あたしを呼ぶ声に笑顔で振り返る。
『松木志乃』が今のあたしの名前。

「お疲れさまです、主任さん。
 何かありましたか?」

振り向いた先にいたのは介護主任の大野さん。
あたしよりもずっと年上で、お母さんみたいな存在の人。
娘さんとあたしの年が近いのもあって、何かと目を掛けてくれている。

「ちょっとお願いがあって…少しいいかしら?」

人懐こい笑顔で手招きされ、あたしは彼女のデスクへと向かった。



その数日後。

あたしは東京行きの夜行バスの乗客となっていた。
それが大野さんの『お願い』。

『急で悪いんだけど、研修に行ってきてくれない?』

そう言われて、手渡された地図と夜行バスのチケット。
地図には研修会場と最寄駅からのルートがマークされている。
そこは地図がなくても行けそうなほど、よく知った場所だった。

「あたしが行っても、何の役にも立たないと思うんだけど…」

車窓を流れる暗闇に独り言ちてみても、後の祭り。

『急に言われた研修で、他の子は夜勤とかのシフトもあってなかなか調整が付かなくてね。
 一番シフトの融通がつくの、松木さんしかいないの。
 ま、そんなに重要な研修でもないし、出てくれさえすればいいから!
 前に東京に住んでたって言ってたし、この地図があれば大丈夫よね?
 次の日はバースデー休暇だし、こんな機会も滅多にないんだからゆっくり遊んでいらっしゃいよ!』

呆気らかんと笑う大野さんが、あたしの事情なんて知るわけもなく。
だからといって、それを説明する気にもならなくて。
断る理由を見つけられなかったあたしが、今ここにいる。

ー はぁ…参ったなぁ…


目の前に突き付けられた事実から逃げるようにして、東京を離れて約半年。
今になって考えれば、どうしてそれを受け入れられなかったのか、わからない。
彼が態と嘘を吐くはずもなく、あたしを騙したからといって、何の得もない。

ー 逃げないで、ちゃんと向き合えばよかった…

今更悔いても仕方ない。
あたしらしく生きるって決めたんだから。
彼が好きだと言ってくれた、この笑顔を忘れずに。



バスは予定時間を早めて、終点の東京駅へと到着した。
通勤時間にはまだ早いにも拘らず忙しなく歩く人波に、懐かしさが込み上げる。
半年前までは、あたしもこの中の1人だった。
人波を縫うように歩き、満員電車に揺られることにも慣れた。
必要以上に他人に干渉せず、希薄な人間関係が寂しく感じたこともあったっけ。

変わらないその光景に思わず笑みが浮かぶ。
研修が終われば、明日は休みだ。

ー あのジャズバー、まだやってるかな?

一度しか行ってないのに、あの空間が恋しくなる。

ー 研修が終わったら行ってみようかな…

そう思うだけで、つまらない研修も楽しくなってくる。
少しだけ軽くなった足取りで、あたしは研修会場へと向かった。



久しぶりの東京の夜。
ブラブラと歩きながら、賑やかなネオンサインを見上げる。
高層ビルの隙間から見える夜空には灰色の雲が覆っていて、星なんか全然見えない。

「うー、寒っ」

時折吹き付ける寒風に、コートの襟を合わせると。
懐かしい、クラシカルな扉が見えてくる。

「あ…まだやってた」

変わらないその雰囲気に嬉しくなって、その扉を開けた。


その空間はあの日と変わらず、あたしを温かく迎えてくれた。
カウンターに立つマスターも、あの日と変わっていない。

「お久しぶりですね」

柔らかい笑顔に迎えられ、あの日と同じ席に腰を下ろした。

「ご無沙汰してます。
 マスターもお元気そうですね」

「ええ、おかげさまで」

1年ぶりの再会に交わした言葉は少ないけれど、それで十分だった。
店内に響く、ジャズの音色はあの日と変わらず、あたしを優しく包む。
それはまるで彼の腕の中にいるような心地よさで、暫し目を閉じ、その温もりを思い出していた。


聞き覚えのあるピアノの旋律に目を開けると、あたしの前にカクテルがそっと置かれた。

「これ…」

聞き覚えのある曲に、見覚えのあるカクテル。
それが何であるかなんて、言われなくてもわかった。

「よく、覚えてましたね」

クスッと笑ったあたしに、マスターも小さく微笑む。

「あのヴァイオリンは本当に素晴らしかったのでね」

「そうですね…懐かしいな…」

たった1年前のことなのに、ずいぶん前のような感じがする。
あの日、悲しみに暮れていたあたしを救い出してくれた旋律は、1年経っても色褪せることはない。

「彼は…その後、こちらには?」

「ここ半年の間に何度か。
 とても…寂しそうでしたよ」

「そう…」

それ以上の言葉はなく、短い曲も終わったのか、次の曲へと変わっていった。
手元のカクテルに口を付けると、やっぱりあの日と同じ味がした。

「やっぱり、あたしにはちょっと早かったみたい…」

甘くて辛くて、ちょっと苦い。
大人好みのその味に、自分の幼さを思い知らされる。

「そうでしょうか?
 それが解れば、十分大人なんだと思いますよ」

少ない言葉の中にも優しさを感じ、心が穏やかになる。

「お節介ついでに、もう1つ。
 彼、ずっとあなたのことを待ってますよ。
 彼を深い霧の中から救えるのは、あなただけなんじゃないですか?」

『Misty』に準えた一言に、ハッと顔を上げる。
あの日、悲しみの森を彷徨うあたしを救い出してくれたのは…。

そんなあたしの目の前に、スッと差し出されたのは1本の鍵。

「これ、は…」

「いつか、あなたが来たら渡してほしいと預かってました。
 彼曰く『宝箱の鍵』だそうですよ」

懐かしいチャームが、それがどこの鍵なのかを教えてくれた。

「な、んで…だって、ここは…」

「詳しいことは直接お聞きになったらいかがです?
 あなたも…彼と同じ顔をしてますよ」

「……」

「何があったか知りませんが。
 少しでも後悔しているなら会いに行ったらいい。
 このままではどちらも先には進めないんじゃないですかね?」

あたしはその言葉を最後まで聞かず、鍵を手に店を飛び出した。


その背中を見送ると、教えられていた番号へワンコールだけ鳴らす。

「やっと…こちらも肩の荷が下りましたよ…」

二人の出会いの生き証人は小さく微笑み、新たな門出にグラスを傾けた。


☆--:*:--☆--:*:--☆--:*:--☆--:*:--☆


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THAT NIGHT | 2017/02/12 06:00 | コメント(2)




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| | 2017/02/12 15:47 [編集]


ず*様
こんにちは~♪

そろそろ完結しますよ~(≧▽≦)
いつまでもジレジレじゃあねぇ…(笑)

どんな再会がいいですかね?
ご期待に添えなかったらごめんなさ~い(^▽^;)

ありがとうございました♪
聖 | URL | 2017/02/12 16:44 [編集]




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