夢見月~Primavera~

いろいろ妄想中(´▽`*)♪



Calender

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プロフィール

聖

Author:聖
夢見るオトナ目指してます
いつまでも恋していたいね

・゚・。+☆+。・゚・。+☆+。

二次小説を書いてます。
【花より男子】
花沢類がスキ♡(*ノ∀ノ)

他にもボルテージ系の女子ゲーネタで書く予定!

原作者様及び出版社様、ゲーム開発者様とは一切関係ありません。

無断転載や複製、配布は許可していません。

 あくまでも『二次小説』であることをご理解の上、ご覧くださいませ"○┐ペコッ


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Tranquilizer 10

突然の辞令に、つくしは言葉を失くした。
体調不良を理由に、会社へは全然出勤していないのに。
なぜ、今このタイミングでフランスへ行かなければならないのだろう。

「社長直々の通達でございます。
 奥様におかれましては、体調が安定されましたらご出立を、とのことでございます」

おどおどした風に、人事部長がつくしへと辞令を伝える。
夫の…社長の意図がわからない。
驚きと困惑…そして、不安が胸を締め付けた。

「…わかり、ました。
 渡航準備ができましたら、また連絡します」

社長夫人としての『笑顔』を貼り付け、人事部長に了承を伝える。
そんなつくしに、些かホッとした様子で、その男は邸を後にした。


ー あたしがなかなか来ないから、強制的に?
  でも、そんなことする人じゃないはず。
  他に理由があるとしたら…


思いつくのは約1ヶ月前の、あの夜のこと。
類に愛を囁かれ、身を委ねてしまった。
好きだとは言っていないが、きっと類にはバレているのだろう。
あの夜以後、キスはたくさんしたが、肌を重ねることはしていない。

もし、このことが夫の耳に入っていたとしたら?

考えるだけで、背筋が粟立つ。
フランスへ行ってしまえば、愛しい彼との幸せな逢瀬も叶わなくなってしまう。


ー どうしよう…。
  どうしたらいい?
  助けて…類…



自室のソファで、己を抱き締めるように体を丸める。
考えれば考えるほど不安は募り、ポロポロと涙が溢れた。
今はまだ、抱き締めてくれる腕も、涙を拭ってくれる指もない。
それがこれほどに心細く、辛いものだとは知らなかった。



その頃、類にも人事部長から、社長の『命令』が伝えられていた。

「花沢社長より、直々の通達でございます」

その言葉を、類は諦めに似た気持ちで聞いていた。


ー やっぱり、か。


妻を奪われたくない一心の、職権乱用。
自分をフランスへ追いやり、日本へ戻って妻の愛を取り戻そうと思っているのだろう。
それほどまでにつくしを愛しているのだと、言われているような気がして胸が悪い。

「…く、っそ!」

やりきれない思いが胸を締め付ける。
フランスへ行く前に、つくしからの告白を聞くことができるだろうか。
もし、つくしが自分の手を取ってくれれば、離れずに済むかもしれない。

ー 時間は、ない。

そう思った瞬間、類の体は勝手に動き出していた。
たった一人の、愛する女性の元へ。




「つくしっ!」

ノックもなく、荒々しく扉が開く。
類の突然の帰宅に驚いたつくしは、伏せていた顔を上げた。
その頬には幾筋もの涙の痕が残る。

「…類っ!」

足早に近付く類に、つくしは立ち上がり、腕を伸ばす。
1秒でも早く、その腕に抱かれたくて。

類は伸ばされたつくしの腕を引き寄せ、力の限りに抱き締めた。

「つくし…離れたくない…」

苦しそうに吐き出した言葉に、つくしは大きく頷く。

「あたしも…イヤ…類と、いたい…」

つくしの細い腕が背中に回され、類を抱き締める。
離れない…離さない、と言わんばかりに。

「つくし…愛してる、誰よりも…」

「あ、たしも…類が、好き…」

類の胸に頬を寄せ、小さな声で、何度も『好き』と囁く。

「よかった…やっと、聞けた…つくしの本当の気持ち…」

「ごめんね…あたしが、意気地がなくて…」

「いいよ、もう。それより…」

熱を孕んだ類の瞳に射竦められる。
その瞳には、不安に目を潤ませたつくしが映る。
どちらともなく寄せた唇が、二人の体に熱を灯した。



ふわふわとした微睡みの中、つくしは目を開けた。
時間の感覚を失い、あれからどれくらい経ったのかもわからない。
何度も求められ、何度も達した。
体に残る、類の絶頂の痕。
それを受け止められたことが、何より嬉しい。

大きな手が、優しくつくしの髪を梳く。
くすぐったいような気持ちよさに、ふわりと微笑む。

「気持ち、い…」

「ねぇ、つくし。
 親父に俺たちのこと話して、許してもらおう?
 俺はもうつくしなしじゃ生きていけない。
 離れなくていいように、親父に頼もう?」

その瞳から、類の本気を感じる。
それはつくしとて、同じ気持ちだ。

「ありがとう…あたしも、ちゃんと言う。
 類と離れたくないって。
 類のこと、誰よりも好きなんだって、ちゃんと言うから…」

「うん。再婚禁止期間が過ぎたら、すぐ結婚しよ。
 周りが何か言っても、俺が守るから」

「大丈夫だよ。
 類と一緒にいるためなら、何でも我慢できる…」

「我慢なんてしなくていい。
 つくしを守れるのは俺だけなんだ。
 だから、俺にその役目させてよ」

「嬉しい…ありがと」

つくしは心からの笑顔を見せる。
向日葵のような笑顔、を。


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Tranquilizer | 2017/04/02 06:00 | コメント(0)






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