夢見月~Primavera~

いろいろ妄想中(´▽`*)♪



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プロフィール

聖

Author:聖
夢見るオトナ目指してます
いつまでも恋していたいね

・゚・。+☆+。・゚・。+☆+。

二次小説を書いてます。
【花より男子】
花沢類がスキ♡(*ノ∀ノ)

他にもボルテージ系の女子ゲーネタで書く予定!

原作者様及び出版社様、ゲーム開発者様とは一切関係ありません。

無断転載や複製、配布は許可していません。

 あくまでも『二次小説』であることをご理解の上、ご覧くださいませ"○┐ペコッ


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Tranquilizer 21

体調の変化に気付いたのはいつだったか。

毎月定期的に来ていたモノが来なくなった。
最初は環境の変化によるストレスのせいだと思っていた。
しかし、それも2ヶ月続けてとなれば、疑わざるを得ない。
ある程度覚悟はしていた…とはいえ、その可能性が高くなるにつれ、不安は何倍ものスピードで膨らむ。


あの日、孝からの手紙と一緒に入っていた『アフターピル』。
それを飲まないと決めたのは、これが自分の運命だと思ったから。
もし子供ができたとしても、その子が必ずしも孝との子供ではない可能性もある。
それに、もし孝との子供だったとしても、その命を絶つことは自分の身勝手なのだ。

ー そんなこと、したくない

万が一の運命も、受け入れる覚悟。
それは類との未来を諦めなければならなくなる、覚悟。
けれど、迷っている時間はない。


そして…つくしは覚悟を決めた。

ー あたしは、あたしの運命を信じる!

そう心に誓って、手にしていた錠剤をゴミ箱へと捨てた。




妊娠が確かとなった時。
真っ先に思い出したのは類の喜ぶ顔。
それと同時に、類の子供ではないかもしれない可能性が頭を過る。


確かめたい。
この子を愛してあげるために。
この先の未来を決めるために。

己の愚かさを嘲笑いながら、震える指で電話を掛けた。



父子関係を確かめるためのDNA鑑定。
それは秘密裏に行われた。

つくしの血液から胎児のDNAを採取し、それを孝のものと照合する。
情報は厳密に管理され、鑑定結果は当人たちにしか開示しない。
結果を確認した後にはそのデータは全て廃棄し、一切の口外を許さない。

その取り決めにつくしは頷き、検体提出に応じた。
結果が出るまで2週間。

ー どうか、類の子でありますように…

声にできない祈りを、心の中で呟きながら、その日を待った。




その日。
つくしの元を訪れたのはアリーシャだった。

「ツクシ、体調はどう?」

久しぶりに耳にした日本語に、つくしの表情が解れる。

「かなり落ち着いてきたみたい。
 少しずつ食欲も戻ってきてるし、大丈夫」

「それならよかった!
 ちょっとこれから出掛けたいんだけど、いい?」

「どこに?」

「イタリアまで、ちょっとね」

「はぁ?」

つくしのマヌケな返事に、アリーシャは面白そうに笑う。

「ツクシは相変わらず、ね。
 ふふふ…イタリアって言っても、車で2時間くらいだから心配ないわ。
 彼としてはここに来たかったんでしょうけど…イタリアの視察も兼ねてるから時間がないの。
 急な話でごめんなさいね」

「あ…そっか」

孝の忙しさはつくしもよく知っている。
海外視察は特に時間の制約が多いことも。

「今回はイタリアからスイス、オーストリア、ドイツを回る予定らしいの。
 けど…どうしてもあなたに会わないといけない理由があるみたい。
 かなり無理を言って時間を作ったんですって」

「そ、なんだ…」

その理由…思い当たるのはたった1つ。

ー 結果…出たんだ。

期待と不安で、体に緊張が走る。
一瞬強張った表情に、アリーシャは気付かないフリをして、つくしを急かした。

「というわけだから、ちょっと急いでくれる?
 表に車を待たせてるから、すぐ出られるわ」

「…わかった」 

アリーシャに促され、つくしは待たせていた車に乗り込む。
ドクドクと煩い胸を落ち着かせるように、ゆったりとシートに身を預け目を閉じた。

ー どっちに転んでも…あなたはあたしの大切な『宝物』よ…

お腹の子供に話しかけながら、僅かな膨らみに手を添えた。



アンティーブの邸を出発して、約2時間。
小さなレストランの一室で、つくしはその人の到着を待った。

「大丈夫よ…ツクシも、子供も、神がきっと守ってくれるわ」

「…うん」

アリーシャの温かな手が、つくしのそれに重なる。
その温もりに、つくしは小さく微笑み、『ありがとう』と呟いた。


程無くして、その扉にノックの音が響く。
ピクッと肩を揺らしたつくしを宥めるように、アリーシャはつくしの手を握る。
そして、ゆっくりと席を立ち、その扉を開けた。

「お待たせしました」

最初に姿を見せたのは宮野で、その後ろに数人の護衛を従えた孝が立っていた。


孝の着座を見届け、宮野とアリーシャが退室する。
静かに扉が閉じられると、孝はフワリと微笑んだ。

「体調はどうだい?」

「大丈夫、です。
 最近は少し落ち着いてきてて、食事も摂れるようになってきました」

「そうか、それはよかった。
 子供は順調かい?」

「ええ。今のところは特に心配ないと、先生からも言われています」

「そう…あまり心配させないでくれよ。
 もしものことがあれば、私が類に叱られてしまうからね」

「…ごめんなさい」

申し訳なさそうに俯くつくしに、孝は自嘲の笑みを浮かべる。

「ま、今回のことは私にも非はあるからね。
 どんな結果になろうとも花沢は君を守るから、安心しなさい」

そう言って、孝はつくしの前に2通の封筒を差し出した。
封緘印の押されたシンプルな封筒の1つを孝は手に取り、慎重な面持ちでその思いを告げる。

「これを見る前に、君に言っておきたいことがある。
 もしその子が私との間の子供であったら、君と類が何と言おうと、君を日本に連れ帰るつもりだ。
 そして再び私の妻となり、その子を産み、育ててもらう。
 それが、その子にとって最善の選択だ…わかるね?」

「…はい」

「君と類が愛し合っているのは知っている。
 けれど、結果しだいでは君たちを引き裂くことも厭わない。
 そうなったら、もう二度と類とは会えないと思ってくれ。
 君には、私と子供のために生きてもらう…いいね?」

やや厳しい口調で告げられた孝の思い。
そこには男としての責任と覚悟が感じられた。


拒否は…できない。

母となる以上、最優先すべきは子供の幸せだ。
それがたとえ自分の意に副わない道であっても、受け入れなければならない。
この子を守るために…。


暫しの逡巡の後、つくしは真っ直ぐな瞳で孝を見つめる。
そこには何の迷いもなく、ただその運命に従う覚悟が滲む。

「わかりました。
 結果によっては、仰る通りにいたします」

つくしの言葉に、孝は小さく微笑む。
拒否されることも想定していたけれど、それが杞憂であったことに安堵していた。

「それじゃ、確認してくれ。
 私もまだ結果は知らないんだ。
 君の目で確認して、そして私に教えてくれるかい」


つくしは小さく頷き、震える指でその封緘を解く。
中から取り出した数枚の紙を手に、一度目を閉じ、大きく深呼吸をした。

ー 大丈夫…あなたはあたしが…

そう語りかけた瞬間、下腹部に柔らかな衝撃を感じる。

「あ…」

「ん?どうした?」

「いえ…何でも…」

その部分に手を当て、優しく擦る。
お腹の中から『大丈夫だよ』と言われているような気がして、それまで感じていた不安が消えていく。

ー きっと…ううん、絶対類の子だ…

どんな時もつくしを支えてくれたのは類だった。
その優しさは、お腹の中の命にも受け継がれている。
そんな確信を胸に、つくしは手元の紙に目を向けた。


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Tranquilizer | 2017/04/17 06:00 | コメント(2)




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| | 2017/04/18 08:55 [編集]


ず*様
こんばんは~☆彡

いつの間にか?こんな展開になってますよ( *´艸`)
お楽しみいただけているようでよかったです(笑)

つくしに対してのしつこさは筋金入り!!
そこは絶対に譲れませんね(笑)

これからもお楽しみに~!
ありがとうございました(´▽`*)♪
聖 | URL | 2017/04/19 00:55 [編集]




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